延々と続く痛みで眠れず 次の朝を迎えた。
もちろん点滴からも痛み止めが体内に入っているけれど
それだけでは全然足りないのだ。
やっと朝になり もう一度座薬を入れてもらった。
尋常で無いこの痛みは
お腹の表面を切った痛みと
子宮を切った痛みとが重なり
更に子宮収縮による後陣痛の痛みによる 三重苦なのだ。
きっと女性が子供を産むと強くなるのは
産みの痛みに耐えて母になるからなんだろうね。
自然分娩も
生まれるまで痛い痛いと叫び続け
何時間もその痛みに耐えて
やっと赤ちゃんに会えるのだ。
いつの時代も 女は強し。( `ー´)ノ
とにかくわたしはこの痛みの中で
赤ちゃんに会える事だけを 楽しみにしていた。
座薬を入れて間もなく
看護師さんが来て言った。
歩いてトイレまで行ってみましょう。
!
まさか!
どうやって?
でも・・・
歩いて新生児室に行けば 窓越しに赤ちゃんに会えますよ と 言われ・・・
どんなに痛くたって行くしかないじゃないか!
わたしは看護師さんに支えられながら
ヨタヨタと歩いた。
前かがみで歩くその姿は
まるでお婆ちゃんだ。
わたしは必死に新生児室まで歩き
初めて我が子をまじまじと見る事が出来た。
2820gで生まれた我が子は
思ったより小さく見え
保育器の中ですやすやと眠っていた。
安心して病室に戻ると
若旦那君と下の子が来ていて
もう歩けるんだ! と びっくりされた。
でも
その後高熱が出て体調が悪くなり
わたしは個室に移った。
個室は身内が泊まれるので
差額はかなり高くなるけれど 仕方無い。
高熱、体中の浮腫、術後の痛み・・
動けないわたしに付き添い
その日は下の子が泊まる事になった。
若旦那君がそろそろ帰ろうとしていた時
急に看護師さんが病室に来て
赤ちゃんが小児科に入院したと聞かされた。
0コメント