入籍

妊娠判定は間違い無く陽性だった。 ついこの間まで更年期だと思い込んでいたわたしは この事実に混乱した。 彼の子供をお腹に宿した事はもちろん素直に嬉しかった。 けれども、果たしてこのわたしに 出産など出来るのだろうか? いや、10ヶ月に及ぶ妊娠生活など 送ることが出来るのだろうか? この年齢だ、健康な子供なのだろうか? いろんな不安が次から次へと浮かび 彼のように無邪気に喜んでばかりいられない冷静なわたしが居た。 もしかしたら数週で流産してしまうかも知れない。 そんな不安もあった。 とにかく病院へ行ってみよう、翌週わたしは 産婦人科へ行った。 「おめでたですね。元気にチカチカ動いてるのが心臓ですよ。」 「はぁ・・・」 お腹にはまだ数ミリの赤ちゃんが居た。 それまではいろんな不安があったが やはりあのエコーを見た時の感動を わたしは今でも鮮明に覚えている。 「わたしに産めるんですか?この年で・・・?過去に癌に罹った事もあるんです・・・。」 「確かに年齢的に困難な事もたくさんありますが、産む選択なら全力でサポートしますよ。」 わたしは産むか産まないか彼と相談します と言って産婦人科を後にした。 もちろん彼には聞くまでも無かった。彼はわたしが子供と接する姿を見て「俺も子供が欲しい、俺の赤ちゃん産んで。」と 事あるごとに言っていたからだ。 その夜彼にエコーの写真を見せると「かわいい。」と喜んでいた。 わたしは彼に不安を伝え その夜話し合った。 結果、1つの事をクリアしたら出産しようと言う事になった。 2人とも同じ考えだったので話はすぐにまとまった。 そして妊娠15Wの時にその検査を行い クリアした。 その事でわたしは出産を前向きに考える事が出来 やっと現実と向き合えた。 一方、新居に引っ越してから わたしは何度と無く彼に結婚を申し込まれていた。 「俺はチョコミントさんと子供が一緒に住む為に家を買う決断をしたんだよ。ここはチョコミントさんが安心して一生を送る 終の棲家だからね。」 新居に引っ越した時も 彼はそう言ってくれた。 それなのにわたしはまだこの状況が長く続かないような気がしていたし、わたしがずっと一緒に居たら 彼の一生を台無しにしてしまう と言う現実と矛盾している気持ちが根強くあった。 子供と住めるようになってからも彼に何度か結婚を考えて欲しいと言われたが 「うーん 考えとくよ・・・」と話を濁していた。 わたしが妊娠した時も 「考えてくれた?」と 彼が言った。 わたしは彼の子供を産むのだ。子供のためにはそうする事が1番いいに決まってる。 でも・・・わたしが彼の戸籍に入って 彼の戸籍を汚すことにならないのか・・・また失敗したらどうしよう。 など、2度の離婚を経験したわたしには結婚に対しての不信感や 失敗の不安が大きかった。 けれどもしばらく経ったある日、妊婦検診の用紙にも母子手帳にも 父親の欄に名前を書くことが出来なかったわたしは その事が彼に対してとても失礼な事のように感じた。 お腹の中でチカチカと鼓動している赤ちゃんにも申し訳無かった。 そしてついにやっと わたしの気持ちが固まった。 わたしの残りの人生を この人に託そう と。 「これからもずっとわたしの傍にいてね。これからもわたしを悲しませる事は絶対にしないと約束してね。」わたしは彼にそう言った。 「俺はずっとその言葉を待ってたよ。俺が他に好きな人が出来たらわたしはいつでも別れるなんて言われて、俺凄く寂しかったんだ。」と 嬉しそうに彼が言った。 数日後 2人で婚姻届を書いた。 そして昨年のクリスマスの日 わたし達は夫婦となった。 それは彼と出逢ってから5年目に入った冬の事だった。 ~出逢いから結婚まで~ これは小説ではありません。わたし達夫婦が出逢ってから結婚に至るまでの本当のお話です。 終わり。

Take It Easy♪熟女妻の日々徒然

ツインソウル22歳年下旦那君.45歳高齢出産.病気諸々