同棲 ~6~

年が明けてからも 相変わらずわたしは子供と頻繁に会っていた。 「今日はあのお兄ちゃんいる?」などと言って 子供は彼に会えるのが楽しみなようだった。 こうして過ごしているうちにわたしは子供と一緒に暮らしたいと言う思いがより一層強くなっていった。 前夫は仕事が忙しく朝は子供より早く出勤してしまい 帰りは夜の10時11時と言うのだ。我が子が不憫でならなかった。 それまでもなかなか帰りたがらない事が度々あったのだが、その寂しさからかどうしてもここに居たいと言って聞かなかった。 勝手に泊まらせる事も出来なかったので 子供に我慢させて家へ送り届けるしかわたしには術が無かった。 子供にこんな寂しい思いをさせて本当に申し訳無く 自分が情けなかった。 もう過去にこだわりウジウジ悲しんでいる場合では無い。この状況を何とかしたい。子供と暮らしたい。この目標がはっきりした時、わたし自身とても強くなったような気がする。 もちろん子供と一緒に暮らす事は彼も賛成してくれた。 帰りたがらない子供を彼も見ていたし、配偶者に対しあの陰湿ないじめや嫌がらせを繰り返してきた前夫の元で 健全な子供が育つはずが無かったからだ。 そしてついにわたしは家庭裁判所へ出向き調停の申し立てを行った。 その後裁判所からの連絡を待つだけだった。 その間わたしは病院へ行き 癌の経過検診を受け再発転移が無いか確認した。自分の事などどうでも良くて2年程検診を受けていなかったのだ。 結果 転移などの問題は無かった。 身体が健康な状態だと分かりわたしは更に自信を持った。 その事と平行してわたし達は新たな住まいを探していた。 子供と暮らすには少し手狭だったし 数ヵ月後にはマンションの更新が迫っていたからだ。 けれど3LDK以上のマンションは思いのほか家賃が高くなかなか良い物件を探すことが出来なかった。 良い物件が無ければ更新して、もうしばらくここに居ても良かった。 その時はまだのんきにネットで探しては ここも高い ここも高すぎる などと言っているだけだった。 「こんなに家賃が高いなら いっそ家を買ってローン組んだ方が毎月は余程安いね。」わたしはポツリと言った。 この一言がきっかけとなり わたし達は賃貸で無く分譲を探し始めた。 けれどひとつ問題があった。 高層マンションは震災の際かなり揺れて怖かった。賃貸なら嫌なら引っ越せばいい けれど分譲はそう簡単に引っ越す事など出来ないのだ。 わたし達はあれこれと悩んだ末 不動産の人に薦められるまま、考えてもいなかった一戸建て住宅も見て回った。 そして一軒 こじんまりとしたかわいいデザインのこの家に出会った。 他にマンション一軒と一戸建てを二軒見せてもらったが 全く印象に残らなかった。 わたし達の気に入ったその家は外観だけで無くその間取りや立地条件もとても良かった。 そして即決した。 即決したが買えるかどうかは別問題だった。何しろ彼はまだ23歳になったばかり。勤続年数も3年足らずだ。 頭金も無いわたし達だった。果たしてローンが通るのだろうか? 程なく銀行から彼に連絡が入り ローンは通った との事だった。 話がトントン拍子に進み過ぎてまるで夢を見ているような 不思議な現実だった。 そして彼は23歳にして一戸建ての主となったのだ。 続く・・・

Take It Easy♪熟女妻の日々徒然

ツインソウル22歳年下旦那君.45歳高齢出産.病気諸々